Friday, April 22, 2011

警戒区域:政府の命令にどこまで従う義務があったのか

毎日新聞は実際に福島の現地に入って取材しているようですね。

その中の記事のひとつ、その最後に、こんな言葉がありました。

一方、第1原発の3キロ圏内は一時帰宅の対象外に。双葉町長塚から米沢市に避難している東電協力会社員、渡部恵丞(けいすけ)さん(32)は「一時帰宅で きたら衣類や日用品、3人の子供のアルバムを持ってきたかったが……。こんなことなら自己責任で戻って回収しておけばよかった」と肩を落とした。

その通り。本当にお気の毒です。

メルトダウンだと知っていながら「発表する気分になれなかった」から発表しなかった政府、放射線モニターの電源が入って再び測定できるようになったのが4月2日だった東電、いつまでたってもヨウ素131が出続けている福島第1原発。

政府も東電も、状況がろくに分かっていない状態だったにも関わらず、政府は住民に避難勧告。その一方で、政府の学者を福島に送り込んで、30キロ以遠はまったく安全です、とプロパガンダを広める。チェルノブイリにはほど遠い、と言い続けた挙句、レベル7事故に格上げする。格上げにしたことで、原発関連の対応が変わるのか、というジャーナリストの質問には、「変わらない」と余裕の笑みを見せた(西山審議官)その後で、警戒区域の設定、子供に年20ミリシーベルトの累積放射線量を許す。

これをまともに信頼できる人は、よっぽどのナイーブな人か、政府関係者でしょう。

このブログのサブタイトルに、「政府をあてにするな」と書きましたが、「政府を信用するな」、「政府はまず疑え」、「リーダーシップを他人に求めるな」などに差し替えたい気分です。

特に最後。毎日新聞の記事で、自己責任で戻ればよかった、と後悔する、渡部さんなら分かると思います。渡部さんがリーダーなんです。

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